のぼり旗をポールに固定するだけの役割に過ぎないため、
広告効果におけるチチの役割は低いように感じます。
しかし、実際にのぼりを見ると分かるのですが、明らかにデザインの一部になっています。
つまりその数や位置あるいは色で、のぼりの印象はずいぶん異なります。
それだけに、発注する際は十分検討したほうが良いでしょう。
旗が短ければチチの数は少ないですし、長ければその分チチの数は増えます。
広告効果を最大化したいときには、統一感がとても重要です。
それには当然色彩を加味する必要があるでしょう。のぼりと同系色を採用すれば、
広告から注目を反らす心配が不要です。逆にコントラストを際立たせることで、
チチを含めたのぼり全体としてデザインする手法も効果があります。
加えて付ける位置の検討も欠かせません。表側を見て欲しいとき、
主に道路の向きがのぼりの向きにも影響します。
日本の道路は左側通行ですから、自動車などでは左にチチを付けたほうが目に付きやすいです。
一方で店舗の前の敷地が広ければ、入口の位置によって右チチにしても構いません。
むしろ設置場所によって臨機応変に変えることが、広告効果を高めたいときには大切です。
チチ加工のメリットはその手軽さです。傷んだときは、その部分のチチだけを
交換することも可能ですし、縫製が不要な商品も販売されており、大変便利です。
ただし縫製を依頼する際は、数によって価格が変わる点には注意が必要でしょう。
またチチを付ける際は、表と裏を意識することが大切です。
往来する人にとって、自分が注視した側を表と認識しがちですから、
通行する方向を考慮しなければなりません。
たとえば道路の左を進む人に対し、右チチののぼり旗の場合、路側の左に設置すれば
目線に先ずチチが飛び込みますし、右にあれば目線から遠くなります。
表裏があるのぼり旗ならば、これでは効果が低くなるでしょう。
そこで左側通行が習慣づいた日本では、自ずから左チチのほうが広告効果が期待できます。
では右チチでは駄目なのかといえば、そうでもありません。
往来に規則性がない場所では、どちらでも大丈夫です。
広い駐車場にイベントや店舗ののぼり旗を立てる場合を考えると、理解できると思います。
広い場所を歩く際は特にルールがあるわけでないため、左チチにこだわる必要はないでしょう。
犬の乳が語源とも言われ、一般に意味を知らない方が多いチチですが、
往来を把握することで効果が変わる点を十分理解しましょう。